子の寝かしつけはもちろん親のイライラにも効く、絵本の読み聞かせ

記事をシェアする

よそのお宅の子ども用本棚ってどんな感じ?
普段なかなか目にする機会のない、一般のご家庭のプライベート空間をのぞいてみました。

今回は、寝る前の絵本の時間が大好きなあかねちゃん(4歳)の本棚です。

──あかねちゃんのために購入した絵本で印象に残っているものはありますか。

母・菜穂子さん:
1歳の時に購入した『くだもの』(平山和子/福音館書店)です。とにかく絵本のなかの果物がみずみずしくて、おいしそうで、この1冊を選びました。

絵本の中でくだものを「さあ、どうぞ」と差し出されると、娘は決まって手を伸ばして口に入れようとします。子どもにとって絵本の世界は、架空ではなく、触れたり味わえたりするものなのだ、としみじみ感じました。娘が絵本に親しむ入口となった1冊でした。

最近のお気に入りは『めっきらもっきらどおんどん』(作:長谷川摂子 絵:ふりやなな/福音館書店)です。

本のなかに出てくる「めちゃくちゃのうた」を覚えて、親子でいっしょに唱えるのが好きです。「おかしな3人」と遊ぶところでは、毎回「わたしもやりたい!」と、一緒に遊べる主人公をうらやましがっています。絵本の世界にどっぷりつかって楽しんでいます。

──あかねちゃんとの絵本の時間で、印象的なエピソードがありましたら教えてください。

毎晩、眠る前が絵本の時間です。寝る支度ができると小さな灯りだけつけて、娘が読みたい本を選びます。赤ちゃんのころから続けているせいか、本を読み終えればぱたんと寝てしまうのでとても重宝しています。

2歳で断乳して、夜に泣き続けて寝なかったときも(1か月続いた!)、ひたすら当時、娘が好きだった『おでかけのまえに』(筒井頼子作 林明子絵/福音館書店)を読み続けました。何度も何度も読んで、私が暗唱できるようになるほどでした。

娘も寝る前のこの時間を楽しみにしていて、私が「早く寝ないと本を読めないよ!」と言えば、あわてて自分から寝支度をしてくれます。

なにより、私たち親子にとって大切な時間になっています。

どれだけ娘がグズグズしていても、本を読めばゆっくり眠りに向かえます。娘のぐずりに親の私もイライラ。「本なんて読みたくない!」という気分の時でも、声に出して読んでいくうちに気持ちが落ち着いてきます。怒りながら本って読めないものですね。気付くと娘と仲直りしています。

──お子さん用の本棚づくりで意識していることは何ですか。

読書の時間は寝る前がメインなので、寝室の片隅、床にずらっと並べてあります。数が増えて選びづらくなってきたので、仕切りをつけようかなあ、と思っているところです。

本のラインナップで気をつけているのは、なるべくジャンルが偏らないようにすることと、対象年齢がちょうどのものか少し下の本を読むこと。大人が選ぶとついついストーリーのある少し難しいものを読みたくなってしまうので、娘が今しか楽しめないであろう本をじっくり読みたいと思っています。

月刊絵本「こどものとも」(福音館書店)も役立っています。

──菜穂子さんご自身が好きな絵本は何ですか。

『おやすみなさい おつきさま』(作・ マーガレット・ワイズ・ブラウン 絵・クレメント・ハード 訳・せたていじ/評論社)です。私が子どものころ好きで、娘も気に入った貴重な本です。

部屋の中のものひとつひとつに「おやすみなさい」をしていくのですが、繰り返し読んでいくうちに、娘も、私も、毎日こんなにたくさんの好きなものに囲まれているんだなあ、という安心感に包まれて眠ることができます。

「想像力」と「創造力」を刺激する、親子参加型の絵本ワークショップを企画・運営する団体です。子育て期の女性たちが教育やビジネスの現場で培ったスキルや経験を生かして、親と子の学びの場をつくっています。
くまのこ絵本工房 : http://www.facebook.com/kumanokoehon/