見て、つかんで、演じて、嗅いで……世界はどんどん広がっていく

よそのお宅の子ども用本棚ってどんな感じ?
普段なかなか目にする機会のない、一般のご家庭のプライベート空間をのぞいてみました。

今回は、電車が大好きな涼太君(4歳)の本棚です。

Q:涼太くんのために最初に買った1冊は?
A:母・京子さん

息子のために最初に購入した本は、『赤ちゃん 絵本セット』(とだこうしろう/戸田デザイン研究室)です。「本」と構えずに、おもちゃの延長のような感覚で選びました。決め手は、子どもの小さな手でも扱いやすいこと、4冊がそれぞれ色違いで1つになっている構造だったこと。まずは本そのものに興味を持ってくれるように、ビジュアル重視で選びました。

Q:涼太くんのお気に入りの絵本は何ですか。どんな風に楽しんでいますか。

A:いろいろとありますが、なかでも『でんしゃにのったよ』(岡本雄司/福音館書店)が大好きです。「プルルルル~」と、絵本の中にはない電車の音も入れながら楽しんでいます。普通列車に乗って始まり特急列車、新幹線まで出てくるので息子のような乗り鉄にはたまらないようです。

話せるようになってからは、私の真似をして登場人物ごとに声色を変えて読んだりしています。『うんこ!』(文:サトシン 絵:西村敏雄/文溪堂)という絵本を読んだ時は、本に鼻を近づけて匂いを確かめていましたね(笑)。

Q:本選び、本棚づくりで意識していることは何ですか。

A:大人になって絵本を読み返すと、そこには生き方のヒントや助言のようなことが書いてあり、大人向けに書かれた書籍を読むよりもダイレクトに伝わってきます。また、色彩がきれいでデザインの良い本は、インテリアの一部になるところもいいですよね。大人になっても楽しめる絵本は、ずーっと大切にしていきたいです。

息子用の絵本は、息子が日常的に手に取れるようリビング近くのローチェストの上、題名が息子の目線の高さと同じになるように置いています。ラインナップは、子どもが好きなジャンルはもちろんですが、アート本など親目線で面白いと感じた本も取り入れるようにしています。感性豊かに成長して欲しいと願っています。

「想像力」と「創造力」を刺激する、親子参加型の絵本ワークショップを企画・運営する団体です。子育て期の女性たちが教育やビジネスの現場で培ったスキルや経験を生かして、親と子の学びの場をつくっています。
くまのこ絵本工房 : http://www.facebook.com/kumanokoehon/